モネの睡蓮!伝説の作品についてあまり知られていない5つのこと!
Bonojur !
オランジュリー美術館にある、クロード・モネの睡蓮。モネのジヴェルニーの庭の睡蓮をモチーフとして描かれた作品です。
印象派を代表するモネの代名詞の一つでもあり、日本人の間でもファンが多い作品ですよね。
かくいう私も、この作品がきっかけで美術史を専攻することに決めた、この作品の大ファンです。
今回は、この作品についてあまり知られていない5つのことについてまとめました。
これを知ると、睡蓮への愛がより深まること間違いなしです!
それでは早速見ていきましょう✨
❶睡蓮だけで約250枚の作品が存在している
オランジュリー美術館には8点の巨大な睡蓮のパノラマ作品が展示されていますが、それ以外でも世界中のいくつもの美術館で大小様々な睡蓮作品を見ることができます。世界中に散らばったモネの睡蓮の数は、なんと約250点!
画像 : Timeout
「天才風景画家」とも呼ばれたモネが、時間によって変わるそれぞれの光を描くため、ルーアン大聖堂や積み藁などの連作を手掛けたことは有名な話。
そしてこの睡蓮も、幾度となく季節や時間帯によって変わる光を、亡くなる前の30年間かけてキャンバスに落とし込みました。ジヴェルニーの蓮池の250種類もの顔。叶わない夢かもしれないけれど全部見てみたい!
❷睡蓮作品にはモネの目の退化が現れている
睡蓮の作品は1895年から1926年の間に描かれましたが、この間にモネは白内障を患い視力をほぼ失ってしまいました。そしてそれが顕著に作品に現れています。もともとは写実的だった作風は、より叙情的で抽象画のように変化していきます。
作品はより黄色がかった色調に、そして一つ一つのモチーフはより輪郭がぼやけて境界線がわからなくなっていきます。
また右目と左目でビジョンが違い、赤または青がそれぞれで強く見えるため、その二色がランダムに作品にあらわれてきます。これもまた後世のアートの可能性を広げる一つのビジョンとなりました。
❸完全な魔法の空間を作る展示方法
縦2メートル、横6〜17メートルにも及ぶ巨大な睡蓮。オランジュリー美術館に行ったことがある方はご存知でしょう。大きなパネルが楕円形の展示室を360度取り囲むように置かれ、一つの特別な空間を生み出しています。
そこに一歩足を踏み入れると、ハッと息をのむような、感動の波に飲まれてしまいます。まるで異世界にワープしてきたかのよう。
この絵画の「波」は、モネによって意図的に作り出されたもの。まるで一日が鑑賞者の目の前を通り過ぎていくよう。
天才画家であり、かつ舞台美術家でもあるモネが展示室の準備段階から関わっていたからこそできた場所。空間そのものが作品として成り立っています。
❹芸術的遺言と平和への祈り
画像 : Retronews
モネは、睡蓮の作品を、「亡命」の表現として考えていました。モネの視覚的な隠れ家であったと言われています。
第一次世界大戦前後に、静かなジヴェルニーの庭を隠れ家のようにして暮らしていたモネ。その背景を思うと、作品により深みを感じられます。
多くの命が犠牲になった後、希望と平和への祈りのメッセージを、風景画という初歩的で時代を超えても伝わる詩的な方法で表現しました。残虐な行為を犯した都市文明から完全に切り離された、エデンの園のような楽園を描いたのです。
❺時代を超えたインスピレーション源
画像 : timeout
モネの睡蓮の作品群は、結果として大きな影響を与えることとなりました。1950年代の抽象主義を代表するジャクソン・ポロックの絵の具をキャンバスの上で滴らせる技法は、モネの額縁から溢れ出すような表現から。
画像 : fashionheadline
ロイ・リヒテンシュタインや、ゲルハルト・リヒターはモネの作品からインスピレーションを得て睡蓮をモチーフにした作品を完成させました。
モネの睡蓮作品は世界各地で影響を与え、20世紀の最も重要な芸術作品の一つとなりました。
まとめ
いかがでしたか?
確かに、オランジュリー美術館の睡蓮の展示室に行くと、楽園に迷いこんだような穏やかな空気が流れていますよね。
(オランジュリー美術館は大人気なので、混み合う時間帯に行くとちょっぴり残念な場合もありますが、、。)
特に朝一で行くと、とっても静かで幻想的な空間です。
早く美術館がまたオープンする日が戻りますように🙏
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