O'bon Paris Blog

フランス在住に役立つ情報&パリの暮らしを現地からお届けします:)

新型コロナ、フランスで5月11日(月)より外出制限解除へ!気になる方針・政策は?

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Bonjour!フランスでは3月17日から外出制限が始まり、もうすぐ2ヶ月が経とうとしています。「公衆衛生の非常事態」は7月24日までの延長が発表されていますが、5月11日から外出制限解除への最初のステップが始まることが昨日7日に最終決定されました。

 

巷では4月28日に外出制限解除への方針が発表されて以来「外出制限終了〜!」と浮かれているフランス人たちもいますが、実際にはまだ終了ではなく色々とルールがあります。
というわけで在仏日本国大使館の領事メールを元に概要をまとめてみました。
それでは、フランスの外出制限解除への第一段階がどのようなものになるのか見てみましょう。

 

感染状況 :

5月7日(木)の時点で、フランス国内の感染者数計は629人増えて合計137,779人。入院者数は775人減り合計23,208人、うち重篤者は186人減り合計2,961人。病院での死者は149人増え合計16,386人、要介護高齢者施設での死者は29人増え合計9,601人。よって、フランス国内の死者数は178人増え合計25,987人。


5月11日以降の方針は以下の通り :

●基本方針 :「ウイルスと共に生きる」、「段階的」、「地方毎に」。

 

●移動制限措置解除の判断基準マップ :

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移動制限措置解除の判断基準となる県毎の感染状況、集中治療室稼働率PCR検査能力の色分けが発表されました。右の3点を総括した色分けで、赤ゾーンは,イル・ド・フランス圏,グラン・テスト圏,ブルゴーニュ・フランシュコンテ圏,オート・ド・フランス圏,海外県のマイヨット県。赤ゾーンでは引き続き中学や公園は閉鎖。マイヨット県及びイル・ド・フランス圏では特別な注意が必要。マイヨット県では外出制限緩和の日付は5月11日より以降となる。緑ゾーンでは6月上旬から、レストランやカフェ、高校が再開する可能性がある。

 

●外出 : 自宅から100km以内であれば証明書無しで外出可能に。

 

●交通 : 公共交通機関は,5月11日から本数を増やし,車内で乗客同士の物理的距離が確保できるようにする。出勤する場合でも,公共交通機関における混雑を防ぐために,勤務時間をずらす。
イル・ド・フランス圏においては,ラッシュアワーの間,職業証明書携行者とやむを得ない理由(健康上,司法・行政からの呼び出し,子供の同伴)のある者以外による公共交通機関の利用を禁止。
利用者が多すぎる場合は駅を閉める場合もある。約2万人の警察・治安部隊が協力。
地域圏間の移動(SNCF)についても本数を増やすが,事前予約必須,収容能力の50%までしか乗車させない。
公共交通機関における11歳以上の者のマスク着用を義務化。違反者は135ユーロの罰金。

 

●100km以上の長距離移動 : 居住地から直線距離100キロ以上の移動に関しては,職業上の理由や家族のやむを得ない理由を除き禁止。新たな証明書は,内務省HPから紙媒体及び電子媒体でダウンロード可能。違反者は135ユーロの罰金。

100キロ以上の移動であっても,居住地の県内なら許可。コントロールの際に提示できるように,居住地を示す,住居契約,住所付請求書,小切手等を証明として携行すること。

 

●テレワーク : 今後3週間はテレワークを続行を推進。テレワークが不可能な企業は時差勤務。部分的失業措置は6月1日まで続行。

 

●経済 : 5月11日,40万の企業,87.5万名の労働者が仕事に戻る。連帯基金は5月末まで維持する。小規模企業について,3月,4月,5月分の社会保険料・税の支払は免除する。

 

●商業施設 : 小さな博物館&美術館、図書館、商店などは営業再開が可能に。
カフェやバー、ディスコ、大型ショッピングモール、大型美術館等は引き続き閉鎖。ただしイル・ド・フランス圏を除き、40,000平方メートル以上の大型商業施設についても,地域圏知事の同意があれば再開可能。カフェ等は,6月2日以降の再開を今後検討していく。マルシェも5月11日以降再開可能ですが、地方自治体の判断で閉めることも。

 

●学校 : 小学校については,5月11日以降,100万人の生徒が学校に戻り,13万の教師がそれに対応する。この数字は,仏国内の50,500校の内の80~85%にあたる。中学校については,緑ゾーンにおいては5月18日から開校する。高校については,緑ゾーンにおいては,6月上旬から開校する可能性がある。学年別に対応しつつ,授業進行に支障を来している生徒,医療従事者の子供等を優先すべき,詳細は各地域や教育機関に照会すること。

 

●検査 : 5月11日以降,週に70万件の検査を行う。全ての検査は保険で100%カバーされる。症状が出た場合は医者に相談し検査を受け,少なくとも8~10日,症状がなくなってから2日間の自宅またはホテルでの隔離が必要。検査結果が陽性の場合は,医者が状況をフォローし,結果が陰性の場合でも,医者と対応ぶりを決める。陽性患者と接触した場合は自主隔離し,接触後7日後に,無症状の場合でもPCR検査を受けること。

 

●マスク : 一般市民用の布マスクが順次薬局やタバコ屋で購入可能になる。5月11日までには十分なマスクが供給される。パリ市内では、市が用意した布マスクが一人一つまで、薬局にて5月11日から6月8日までの期間中、無料で受け取ることができます。このマスク受取にはオンライン(paris.frから)事前申込みが必要で、この事前申込みは5月11日から開始され、70歳以上や妊娠中の方など脆弱な方から申請が始まります。

 

●フランス入国 : フランス国内に入る方(注:国籍問わず,別途定める感染流行地域からの入国の場合)について,原則14日間の隔離を実施。現時点では,シェンゲン圏からの入国は隔離対象外。

 

●高齢者施設職員の保証 : 4.75億ユーロを要介護高齢者施設の全職員に特別手当が支払われる。


●これまでの気になるニュース情報 :

夏のバカンス : 政府は夏のバカンスを話すには時期早々であり、詳細は6月初旬になると話している。ただし、夏の海外への長距離移動は避けるべきとのこと。


パリ在住者個人の視点で思うこと :

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5月7日の発表によると、パリを含むイル・ド・フランスは新たな感染者数は少しずつ減っているけれど、他の地域に比べるとまだ病院の空きも少なく、マップでは赤ゾーンにある状況。政府の発表では、外出制限の緩和はするけれど厳重な注意が必要とのことでした。

経済が大打撃を受けているのはわかるけどそんな状況でも緩和するのか〜とちょっと心配です。外出制限中でもあれだけの違反者がいたし、昨晩は私の家の近くでも若いパリジャンたちが「déconfinement(外出制限解除)が決まったから自由だ〜!」と歌いながら誕生日パーティーを開いていました。5月11日以降も十分に気をつける人がどれだけいるのだろう、、?

 

5月11日の学校再開に関して反対の声をパリ市長らが大統領へ訴えていたり、「ウイルスと共存しなければならないとは言え、子どもたちに感染予防を徹底させるのは無理だ」との声も多く上がっています。子どもは重症化する可能性が低いと言われているけれど、学校の職員やその家族をちゃんと守ることができるのでしょうか。

 

実際に新型コロナ感染患者を受け入れていた医療機関で働く人々は疲労困憊状態で、「ここからまた同じかそれ以上の規模の感染拡大の波が押し寄せたら」と悲鳴が上がっています。

 

外出制限を解除していくのは、外出制限を始めるよりも難しいこと。
一人一人が責任のある行動を取り、感染第二波が起きないことを祈るばかりです。
世界中どこも本当に大変ですが、どうか皆さんお気をつけて!
皆で乗り越えましょうね!

 

 

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