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[10月23日更新]フランスで新たな新型コロナ対策!感染第二波に歯止めはかかるのか?

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10月23日現在の新たな感染者数

 

Bonjour

フランスでは1日の新規感染者数が2万人を超える日も当たり前のようになってきました。

緊張感が高まる中、昨日9月22日(水)、オリヴィエ・ヴェラン保健大臣(Ministre de la Santé)によってフランスの県ごとの新たな新型コロナ対策が発表されました。

※新規追加情報は赤色で記載しています。

10月22日、カステック首相他大臣より、新たな対策強化が発表されました。

 

今回は、フランス国内全101県のうち、69の県が3つの「警戒」レベルに分けられ、そのレベルに応じて新たな対策が取られます。

それではその3つのレベルに指定された県で行われる対策について詳しく見ていきましょう!

  

警戒レベルによる色分け地図

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10月4日時点での色分け

警戒レベルは3つで、「警戒ゾーン」が薄いオレンジ、「警戒強化ゾーン」が濃いオレンジ、「警戒最大化ゾーン」が赤に分けられています。

この色分けは、「住民の数における感染者発生率」「高齢者の感染者発生率」「集中治療室におけるコロナ患者の割合」の3つの観点から色分けされたもの。

夏からフランス政府は、「ウイルスの流行状況」「テスト陽性率」「感染者が他の人に移した数」「病院の病床の空き数」の4つのカテゴリー別色分け地図を発表していましたが、今回の「警戒レベル別」はよりシンプルでわかりやすいですね。

 

10月22日現在の状況 :
-3月の第一波のときよりも感染拡大はゆっくりだが、どの世代においても着実に拡大している。発生率は2週間ごとに2倍に増えている。
-重篤患者のベッドにおける、コロナ患者の割合はフランス全土で44.3%。パリを含むイルドフランスでは50%。
-先週からの衛生緊急事態宣言を前回の9都市に加え、54県と1海外県に拡大。
 

色別ゾーンごとの新たな対策

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10月22日時点での色分け 画像 : Internaute

 

  • 「警戒」ゾーン (薄いオレンジ色)

基準 : 薄いオレンジ色は、住民10万人に対し、50件の新規感染者がいると判断されたゾーン。この薄いオレンジ色ゾーンでは、基本的には県庁が必要な措置を取ることができます。

今回の発表で政府がこのゾーンに対して取る対策 :
- イベントや結婚式等は30人以下。

 

  • 「警戒強化」ゾーン (濃いオレンジ色)

基準 : 濃いオレンジ色は、住民10万人に対し150件の新規感染者がいて、高齢者10万人に対し50件を超えている県。

政府の対策(土曜から開始) :
- 今週土曜から1000人以上の集会禁止
- 地元や学生の大規模イベント禁止
- 公共の空間で10人以上の集まり禁止
- 月曜からバーの営業時間短縮
- スポーツ施設、体育館の閉鎖
- 月曜日からパーティーおよび多目的施設の閉鎖。
- 在宅勤務は可能な限り奨励されなければならない

 

  • 「警戒最大化」ゾーン (赤)

基準 : 赤は、住民10万人に対し250件以上の新規感染者、また高齢者10万人に対し100件、そして集中治療室のベッドのうち30%以上がコロナ患者にあてられていることが確認されている県。

政府の対策 :
- 土曜から15日間、バー、レストランの全面閉鎖
- 公共施設の全面閉鎖(厳格な感染予防対策が取られている施設を除く)。「厳格な感染予防対策」とは、文化施設で行われているレベルのものを指します。したがって、美術館、劇場、映画館は対象外。企業も対象外。

 

追加措置 : 

●夜間外出禁止令
 
- 10月17日(土)0時から、夜21時から朝6時の間は外出禁止。新たに追加になった地域は、10月24日から実施。
 
- 対象都市 : パリを含むイル・ド・フランス、グルノーブル、リール、リヨン、エクス=マルセイユモンペリエルーアン、サン=テティエンヌ、トゥールーズ
10月22日に発表された追加地域は以下の通り。カッコ内の数字は県番号です。
Ain (01)、Hautes-Alpes (05)、Alpes-Maritimes (06)、Ardeche (07)、Ardennes (8)、Ariege (09)、Aube (10)、Aveyron (12)、Bouches-du-Rhone (13)、Calvados (14)、Cote-d'Or (21)、Drome (26)、Gard (30)、Haute-Garonne (31)、Herault (34)、Ille-et-Vilaine (35)、Indre-et-Loire (37)、Isere (38)、Jura (39)、Loire (42)、Haute-Loire (43)、Loiret (45)、Lozere (48)、Maine-et-Loire (49)、Marne (51)、Meurthe-et-Moselle (54)、Nord (59)、Oise (60)、Pas-de-Calais (62)、Puy-de-Dome (63)、Pyrenees-Atlantiques (64)、Hautes-Pyrenees (65)、Pyrenees-Orientales (66)、Bas-Rhin (67)、Rhone (69)、Saone-et-Loire (71)、Savoie (73)、Haute-Savoie (74)、Paris (75)、Seine-Maritime (76)、Seine-et-Marne (77)、Yvelines (78)、Tarn (81)、Tarn-et-Garonne (82)、Var (83)、Vaucluse (84)、Haute-Vienne (87)、Essonne (91)、Hauts-de-Seine (92)、Seine-Saint-Denis (93)、Val-de-Marne (94)、Val-d'Oise (95)、Corse-du-Sud (2A)、Haute-Corse (2B)、Polynesie francaise (collectivite outre-mer)
 
- 実施期間 : 6週間。
 
*夜間外出禁止令詳細 :
-対象地域の全ての劇場、レストラン、バー等は21時に閉店。
-小中学校、高校、大学は閉鎖しない。
-例外的に外出が認められる場合あり。21時以降の職場からの帰宅や、緊急事態における移動は可能。21時以降の外出が可能となる具体的なケースは追って具体的に定める。
-違反した場合の罰金は135ユーロ。再犯は1,500ユーロ。
-外出禁止時間帯も、公共交通機関の運行は継続。
-地域間の移動は制限しない。万聖節(Toussain)のバカンスに伴う移動も可能。
-この措置によって影響を受ける事業者に対する支援を実施(ホテル、カフェ、レストラン、観光業、イベント、文化、スポーツ等のセクターにおける部分的失業制度の再実施等)。
 
*夜間外出禁止の例外
(1)Deplacements entre le domicile et le lieu d'exercice de l'activite professionnelle ou le lieu d’enseignement et de formation
自宅と職場あるいは教育・訓練施設間の移動
※雇用主が作成した職務移動証明書(Justificatif de deplacement professionnel)を所持する場合は特例外出証明書は不要
(2)Consultations et soins ne pouvant etre assures a distance et ne pouvant etre differes; consultations et soins des patients atteints d’une affection de longue duree et l’achat de medicaments
遠隔で実施できず急を要する診療、慢性疾患の診療、薬の購入
(3)Deplacements pour motif familial imperieux, pour l’assistance aux personnes vulnerables et precaires ou la garde d’enfants
家族のためのやむを得ない理由、脆弱な人への支援、子供の監護のための移動
(4)Deplacements des personnes en situation de handicap et leur accompagnant
障害者及び付き添い人の移動
(5)Convocations judiciaire ou administrative
司法あるいは行政手続上の召喚
(6)Participation a des missions d’interet general sur demande de l’autorite administrative
行政機関の要請による公益任務への参加
(7)Deplacements lies a des transits pour des deplacements de longues distances
長距離移動に伴う乗り継ぎのための移動
(8)Deplacements brefs, dans un rayons maximal d’un kilometre autour du domicile pour les besoins des animaux de compagnie
ペットの散歩のための自宅から1kmを超えない範囲での短時間の移動
*例外外出許可証ダウンロード 電子版はこちらから / 印刷用はこちらから
 
●集会
-6人まで
 
●テレワーク
-義務化しない。
-週のうち半分をテレワークにするよう推奨。
 
●検査体制
-新たな戦略は、「検査、アラート、保護」。新たに利用可能になる抗原検査は、15分から30分で結果が判明し、薬局等で実施可能な他、自己検査も可能。
-直近1週間で、160万回のPCR検査を実施。その結果の90%が48時間で提供されています。
-ダウンロード数が少なかった「StopCovid」アプリに替わり、「TousAntiCovid」と名付けられた新たなアプリを提供開始一定数の利用者がいれば効果を発揮するとのこと。TousAntiCovidの作動はシンプルで、ダウンロード、起動させたままにしておくだけ。公共の場所で、アプリ保有者同士に接触があり、そのうち一方が検査で陽性結果を受けた場合、直ちに、もう一方がコロナウイルス感染者と接触したことの通知があります。これにより、自主隔離を行えば、他者に新たに感染させることを回避することが可能。同アプリ上で受けとるメッセージを活用すればAssurance maladieが濃厚接触者と判断した人と同様に、検査の優先レーンにアクセス可能になります。なお、同アプリは国の当局が監査、承認した安全かつオープンなものでり、医学界からの非常に大きな支持を得た共同のツールであるとのこと。また、TousAntiCovid上では、感染者数、R値(基本再生産数)、病床占有率などの情報も掲載されます。
-新たに自宅近くの検査施設を見つけられたり、検査上での待ち時間を確認したりできるウェブサイト「Depistage COVID」が完成。今までより簡単に
 
貧困層支援
RSA(積極的連帯所得)やAPL(個人住宅手当)の受益者に対して、今後6週間の間に1人あたり150ユーロ+子供1人につき100ユーロの特別手当を支給。 

 

文化施設支援
舞台芸術及び映画業界に対する総額1億1500万ユーロの追加支援策を確保。

まとめ

この新たな対策がどこまで歯止めをかけることができるのか、これから気になります。

意識を高く保ち、自分にできる対策をしっかり行って、医療従事者や周りの人を守るべく行動していこうと思います。

フランスだけでなく、世界中の皆さん、これからまた寒くなってきます。どうか、ご自愛くださいね!

 

10月8日の発表によると、ボルドー、ニース、レンヌ、エクス=マルセイユなどでは若干の状況の改善が見られるものの、フランス全体でみると、悪化の傾向にあります。パリでは集中治療室の病床数におけるコロナ患者の割合が、先週30%だったのが今週は約40%に増加したそう。緊急事態かどうかの判断基準は60%以上で、今後状況に応じて必要な措置が取られていくとのことです。

 

10月22日の発表によると、11月はさらに状況は厳しくなり、死者の増加や医療機関にとっての試練が続く可能性があるとのこと。夜間外出禁止の効果が出るのも来週頭くらいだろうと見られているので、まだ収束には時間が掛かりそうです。

コロナウイルスだけでなく、テロの危険性も高まってきているので、フランス在住の皆様、くれぐれもお気をつけくださいね!フランスだけでなく、世界中の皆様、どうかご自愛ください。

 

 

 

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